食物アレルギーの専門家に気軽に相談をしてください

適切な指示のもとで、必要最小限の除去をしましょう!

画像: 適切な指示のもとで、必要最小限の除去をしましょう!

食物アレルギーの事をもっと知ってもらえるように頑張ろうと思ったお話しです。

 君とごはん公式アンバサダー・細川真奈さんのように、食物アレルギーの情報を発信している方や、メディアで取り上げられるようになったおかげで食物アレルギーへの周囲の理解が少しずつ広まってきています。
それでも、まだまだなんだなぁ、もっと知ってもらえるように頑張ろう!と思ったお話です。

 保育園では、事前に聞き取り確認を保護者の方にお願いしていますが、4月に受け取る生活管理指導表の内容を確認してみると、あれ?と思うことがあります。
聞き取りした時よりも除去食品がいくつか増えていることはさして珍しいことではないです。ですがこの、ナッツ類!しかも、全般!

 以前の生活管理指導表ならふわっとした表現が書かれていても仕方ない…かもしれないですが、今の生活管理指導表は「ピーナッツ」「種実類・木の実類」と保育園版にはさらに「クルミ」や「カシューナッツ」などを選んでチェックする項目もしっかりついています。
「全般」って、食品成分表の種実類に分類されるもの全てのことでしょうか、それとも、分類されていないけれど植物の種全部???

 ナッツアレルギーは、ピーナッツとカシューナッツのアレルギーになることはあり得ますが、ピーナッツアレルギーだからカシューナッツもアレルギーになることはありません。
ピーナッツにはピーナッツの、カシューナッツにはカシューナッツの原因物質がそれぞれにあり、全く別の物質だからです。

 今回のお話の場合、お家でピーナッツを食べる度に繰り返しじんましんが出たために近所のこどもクリニックで書いてもらったもので「①明らかな症状の既往」にチェックがついているのみ。
ピーナッツ以外のナッツ類が本当にNGかどうかはわかりませんでした。
もし、食べられるはずのものを除去しているのであれば、栄養不足のリスクばかり高くなり、かえって治療の妨げになるかもしれません。

 食物アレルギー専門の病院・クリニックは数が少なく、予約を取るのもひと苦労だと思います。
お仕事や介護など、スケジュール管理が難しい事情もあるでしょう。
それでも、安全・安心を考えるなら、やはり、専門の病院・クリニックに行くほうが良いです。
適切な指示のもとで、必要最小限の除去をしましょう!

認定食物アレルギー管理栄養士「根路銘寿々(ネロメスズ)」

老人ホーム、療養型病院、保育園などの施設に15年以上勤務した経験をもとにイラストやコラムを書いていただいています。
質問などありましたら「お問い合せ」にお気軽にメールをお願いいたします。

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