アニサキスアレルギーは、アニサキスに接する機会の多い職業の方が発症する“大人のアレルギー”です。
魚屋さんやお寿司屋さんなどの職業の場合、日常的に魚をさばくことが多いことからアニサキスに触れる機会が多々あります。
魚を扱うので必然的に水をたくさん使い、手荒れを起こしやすいため、手荒れの部分から経皮感作してアレルギーを発症してしまうことがあります。

アニサキスアレルギー

画像: アニサキスアレルギー

大人のアレルギー

 魚の寄生虫・アニサキスは、海で釣りをする方はよく見かけるかもしれません。
なんというか…海のミミズ?のような姿をしていて、わりと色々な魚にくっついています。今より加工が簡素だった頃は納品されるトロ箱とかに張り付いていました。
給食用の切身なら、今どきは滅多に見かけないので、若い栄養士さんは見たことないかも…。
 アニサキスアレルギーは、アニサキスに接する機会の多い職業の方が発症する“大人のアレルギー”です。

 魚屋さんやお寿司屋さんなどの職業の場合、日常的に魚をさばくことが多いことからアニサキスに触れる機会が多々あります。
魚を扱うので必然的に水をたくさん使い、手荒れを起こしやすいため、手荒れの部分から経皮感作してアレルギーを発症してしまうことがあります。
同じような仕組みでサバを毎日下処理してサバアレルギーになってしまう、パン屋さんが小麦アレルギーになってしまう(小麦粉の場合はフワフワ浮いているので吸い込んだ空気からも入ってきます)ことがあります。

 ただ、サバや小麦と違い食材ではないので、少しじんましんが出る程度の場合はアニサキスアレルギーだと気づきにくいでしょう。
まさか、仕事を頑張ったらアレルギーになるとは思いもしない出来事です。
子どもだったら大人が「おかしいな?」と思って病院に連れていくけれど、大人は「ちょっとしたら治ったから別に病院行くほどでもないな」で済ませてしまうでしょうから、実際の患者さんの数は病院を受診した人数よりもっとたくさんいるかもしれません。

 発症するかどうかは運次第、誰でも罹り得るアニサキスアレルギーになってしまう可能性をできるだけ防ぐためには、こまめな手荒れのケアを心掛けていく、手袋を着用して手荒れと食材が接しないように気を付けましょう。

認定食物アレルギー管理栄養士「根路銘寿々(ネロメスズ)」

老人ホーム、療養型病院、保育園などの施設に15年以上勤務した経験をもとにイラストやコラムを書いていただいています。
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