特定原材料そば
そばにまつわるアレルギーのお話し
年末の年越しそばでお馴染み「そば」ですが、そば栽培の始まりは意外に古く、古墳時代と言われています。
現在のような麺状のそば、そば切りが食べられるようになったのは、江戸時代の少し前で、そば栽培の歴史から見ると最近、ということになります。
それまでは、実をそのまま食べるそば米や、砕いてお湯でこねたそばがきとして食べられていたようです。
そばアレルギーというと、アナフィラキシーショックのイメージを持たれている方も多いと思います。
2011年から1年間行われた、食物別アナフィラキシーショック発生率の調査によると、そばは16.9%で、小麦の18.4%の次に高いことがわかっています(食物アレルギー診療ガイドライン2016)
ちなみに、そばを除去しても栄養補給する上では問題はないため、学校給食等では使用しないことが良いとされています。
そばのアレルゲンは水に溶ける性質(水溶性)で、熱によってアレルギーを起こす性質を失わない(耐熱性)です。
なので、茹で汁はもちろんですが、茹でた蒸気を吸って症状が出たという例もあります。
そばが入っているものを食べないようにする意外にも、そば殻を使った枕などの皮膚に触れるものにも注意が必要です。
また、粉末状に加工されることが多いので、鼻などの気道から侵入してアレルギーの症状が出ることもあるため、家族にそば粉を扱う仕事をする人がいる場合は、洗濯物も別で洗う方が良いでしょう。
私の家では、家族にそば粉を扱う仕事をしていた人がいたので、洗濯物は分けてさらに順番は最後に洗濯をしていました。
そばは、食品表示法でも表示する必要性が高いものとして、「特定原材料」に指定されています。
しかし、対面での販売や外食の事業者によって販売される食品には、表示の義務がないため、原材料の記載がない場合もあります。
そば粉の入ったお菓子やお茶、そのほか最近では健康食品としてピザやパスタに混ぜて使用されることもあり、気付きにくいこともあります。
少しでも不安に感じたら、販売元や製造元に確認をとることが大切です。
子供たちはそばアレルギーですが、私自身はそばが大好きです。
時々、食べたくなった時は、子供たちが学校へ行っている間にこっそりいただきます。
そばつゆに七味とラー油を入れた辛いそばにハマっています。
そばアレルギーでない方は、一度試してみでください。
管理栄養士「渡邊こずえ」
食物アレルギーっ子ママで、管理栄養士。
管理栄養士の免許取得後、食品会社・病院・エステティシャンや飲食店など様々な仕事を経験。
現在は、3人の子育てをしながら自身の体験や失敗をもとにイラストやコラムを書いていただいています。
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