オリンピックでの開会式でも使用され、話題になった「ピクトグラム」のお話です。

食べ物のピクトグラム

フードピクト

 オリンピックでの開会式でも使用され、話題になった「ピクトグラム」
注意や情報を示すために、単純な絵柄で表した絵文字(視覚記号)のことを言います。
身近なものだと、お手洗いや非常口など、私たちの生活にとても馴染みのあるのもです。
そんなピクトグラムですが、食べ物に特化した「フードピクト」をご存知でしょうか?
 海外の友人が日本へ来た際、宗教上の理由で食事に困っていたことをきっかけに作られたそうです。
外国の人が見てわかるように、ピクトグラム(絵文字)を使って表すことで、言葉を知らなくても理解することができます。
このフードピクト、世界共通で理解してもらう必要があるため、とても考えられたものになっています。
例えば牛乳。パックで販売されている国もあれば、ボトルだったり、瓶だったりと国によって違っているため、絵文字を一つ決めるにも、一筋縄にはいかなかったようです。
 衆智を結衆して作られたフードピクト。
今では宿泊施設・商業施設・テーマパークや飲食店、学校教科書にも使用されています。
宗教上の理由で、気をつけなければならない人たちにはもちろん、食物アレルギーやベジタリアン・ヴィーガンといった方々にも大変嬉しい絵文字なのです。
フードピクトが今よりももっと普及すれば、「食物アレルギーの外食」のハードルも少しは低くなってくれるかな…と思います。
【食物アレルギーの共通点】
 義弟は宗教上の理由から、食べ物には気をつけなければなりません。
アレルギーっ子と同じようにしっかり食品表示をチェックしています。
曖昧な表示がある時は、「うーん、これは食べていいものなのか…」と首を捻っています。
食材などは決まったお店で買うことが多いそうですが、やはりわかりにくい表現や、言葉があると困っているようです。
特に、飲食店では表示や対応が曖昧だと不安なので、決まったお店でしか食べないそうです。
そんな義弟に、フードピクトが印刷された、パスポートサイズのカードをプレゼントしようと思ったのですが、現在「在庫なし」のため購入することができませんでした。また次の機会にリベンジして、購入してみようと思います。
 
 子供たちも今では自分自身で、食物アレルギーがある事を伝えられますが、“伝えられる状態“ではない非常時や災害時にはこのような、誰でもわかる表示で伝える事が必要になるかもしれません。
これを機に、非常時や災害時に「食物アレルギー」をどう伝えるかということも、改めて考えなければいけないと感じました。 

管理栄養士「渡邊こずえ」

食物アレルギーっ子ママで、管理栄養士。
管理栄養士の免許取得後、食品会社・病院・エステティシャンや飲食店など様々な仕事を経験。
現在は、3人の子育てをしながら自身の体験や失敗をもとにイラストやコラムを書いていただいています。
質問などありましたら「お問い合せ」にお気軽にメールをお願いいたします。