学校や幼稚園の先生が教室で子供たちと一緒に給食を食べているのは、先生自らがお手本となって食事の作法やコミュニケーションを教えるためです。これを指導食といいます。

指導食

施設で誤食が起こったといえば、利用者!と思いがち

 学校や幼稚園の先生が教室で子供たちと一緒に給食を食べているのは、先生自らがお手本となって食事の作法やコミュニケーションを教えるためです。これを指導食といいます。
 施設で誤食が起こったといえば、利用者!と思いがちです。スタッフ自身も常に利用者のことを考えているので、まさか自分が当事者になるとは思っていないでしょう。
 このお話のときはインフルエンザが流行っていたため、スタッフが早退・欠勤することがちょくちょくありました。
出勤できるメンバーでやりくりし、指導食も臨時で入ったスタッフが担当しました。
このスタッフは乳製品アレルギーでした。慌ただしく給食の準備をし、料理名だけサッと目を通して「まぁ、大丈夫だろう」と食べ始めたら、口が腫れてしまいました。
見た目と味で判別した卵焼きの中に、スキムミルクが入っていました。
臨時で受け持ったクラスに乳製品アレルギー児がいなかったので「子供のほうじゃなくて良かった~」なんて笑っていましたが、自分自身も大事にしないといけませんね…。
給食スタッフも変更前の指導食担当者と思い込んでしまっていて、気付けませんでした。
 イレギュラーづくしの一日ではあったものの、やはり、字が書いてあるものは何でも隅々まで目を通して、周囲にも確認しておかないといけなかったなと思いました。

認定食物アレルギー管理栄養士「根路銘寿々(ネロメスズ)」

老人ホーム、療養型病院、保育園などの施設に15年以上勤務した経験をもとにイラストやコラムを書いていただいています。
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