子供がちょうど1歳になる頃にうけた、MR(麻しん風疹混合ワクチン)のお話です。

アレルギーと予防接種

MR(麻しん風疹混合ワクチン)に含まれる鶏卵由来の成分

 子供が産まれて驚いたことの一つは「予防接種の多さ」です。
産院から退院するときに、接種スケジュールなるものをいただくのですが、一歳までに受けると良いとされている予防接種の予定がびっしり書かれています。

 定期接種だけでも約10種類あり、接種回数や間隔、期限や優先順位など、細かく記載されています。
定められた期間内に受ける場合は、基本的に公費負担になっているのですが、何かひとつまずいてしまうと、後にずれ込んでしまい、スケジュールの見直しや、接種期間内に終われなくなり、実費で受けるということもあります。

 そんな過密スケジュールの予防接種ですが、ちょうど1歳になる頃にうけた、MR(麻しん風疹混合ワクチン)のお話です。
予防接種はいつものかかりつけの小児科で受けていたのですが、MR(麻しん風疹混合ワクチン)は近くの総合病院で受けることになりました。
先生の話によると、MR(麻しん風疹混合ワクチン)は製造工程で、鶏卵由来の成分が関連しているそうです。
その成分もごく微量で、さらに鶏卵のタンパク質は含まれておらず、心配はいらないが、念のため
何かあったときに対処できる病院で受けましょう、と言うことでした。

 当日、私たちの他にも数組の親子が接種を受けるようでした。
心配はいらないと聞いてはいるものの、なんとも落ち着かず、接種後の待機時間はいつもの何倍も長く感じました。
他の親子も同じ気持ちだったのか、自然と無口になり、子供の声以外はシーンとした、とても静かな待合室だったのを憶えています。
先生がおっしゃるように、心配なく接種が済み、その日は帰宅したのですが、次の日の朝が来てやっと安心できたような気がします。
私自身、旅先でもどこでも熟睡できる、図太い神経の持ち主だと思っていましたが、心配すぎて安眠できないこともあるのだなぁと、自分の違う一面を知ることができました。

 MR(麻しん風疹混合ワクチン)と同じように鶏卵に関連しているワクチンで、「インフルエンザワクチン」があります。
秋になり、そろそろ接種を始めるという方もいると思います。
こちらは微量な鶏卵タンパク質が混入している場合がありますが、重篤な症状が出るのは極めて低いと言われています。
鶏卵アレルギーの「インフルエンザワクチン」に関しては、病院によって「断られた」というケースもあるようですが、接種を考えておられる方は、必ずかかりつけ医や専門医に相談して受けるようにしてください。

管理栄養士「渡邊こずえ」

食物アレルギーっ子ママで、管理栄養士。
管理栄養士の免許取得後、食品会社・病院・エステティシャンや飲食店など様々な仕事を経験。
現在は、3人の子育てをしながら自身の体験や失敗をもとにイラストやコラムを書いていただいています。
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