甘くて美味しいスイーツは見た目にも可愛らしく、食べる人を幸せな気持ちにしてくれます。
可愛いスイーツを食物アレルギーの息子と 一緒に味わいたくて、挑戦してみたお話です

可愛いスイーツに憧れて

憧れていた可愛いスイーツのおやつタイム

 先日、搾りたてのモンブランが食べられるというカフェがある事を知りました。
注文を受けて、お客さんの目の前でマロンクリームを絞り出すという、見た目にもテンションの上がるそんな味良し見栄えのよしの美味しそうなスイーツでした。
甘くて美味しいスイーツは見た目にも可愛らしく、食べる人を幸せな気持ちにしてくれます。
可愛いスイーツを食物アレルギーの息子と 一緒に味わいたくて、挑戦してみたお話です。

 小麦、卵、牛乳のアレルギーがあった息子。おやつやスイーツといえば、煎餅やおかき、あんこを中心とした和菓子などが定番。
息子は、煎餅やおかきも大好きだったので、よく食べてくれたのですが、見た目が茶色っぽいものばかり。今でいう全然「映えない」おやつでした。
私には、いつか可愛いスイーツを一緒に楽しんでみたいなぁという淡い憧れがありました。
当時は現在ほど、アレルギーに対応したスイーツが少なかったために、自分で作ってみたりもしたのですが思うようにいかず、煮詰まっていた時に気づいたのが「練り切り」でした。

 「練り切り」とは、白あんに砂糖とつなぎを混ぜ合わせ色付けを施し、四季折々の形を表現した美しい和菓子です。
私が幼い頃、家庭訪問の日には必ず用意されており、その時期になると密かに楽しみにしていたものです。
ちなみに「練り切り」は、卵、小麦、牛乳を使用していないため、食物アレルギーの子でも食べることができますが、「こなし」の場合、白あんに小麦粉を混ぜ込んで使用します。
見た目は両方とも似ているため小麦アレルギーの方は注意が必要です。

 さて、 憧れていた可愛いスイーツでのおやつタイムはというと、形や可愛さを楽しむ間もなくあっという間に握りつぶされてしまいました(涙)
まだまだ、「スイーツを楽しんでいただく」には早かったようです。
それでもいつもと違う可愛いスイーツを、一瞬だけとはいえ一緒に楽しむことができたのは私にとって、嬉しい出来事でした。

 今では、たくさんの洋菓子メーカーや、パティシエの方が食物アレルギーに対応したスイーツを作っています。見た目も味も、通常のスイーツには引けを取らない、クオリティの高いものばかりで本当に感動してしまいます。
そのおかげで、食物アレルギーのある人もそうじゃない人も、一緒に食べるということを楽しむことができ、とても嬉しく思います。
普段少し我慢をしている人たちも、不安なく、遠慮なく食べることを楽しめる「アレルギー対応スイーツ」の存在に感謝しています。

管理栄養士「渡邊こずえ」

食物アレルギーっ子ママで、管理栄養士。
管理栄養士の免許取得後、食品会社・病院・エステティシャンや飲食店など様々な仕事を経験。
現在は、3人の子育てをしながら自身の体験や失敗をもとにイラストやコラムを書いていただいています。
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