食物アレルギーとよくまちがえられやすいものに
ミルク(牛乳)に含まれる乳糖を消化吸収できずに下痢を起こす「乳糖不耐性」や
鮮度が落ちて、ヒスタミンをたくさん含んだ魚を食べて起こる食中毒「ヒスタミン中毒」があります。
食べ物を口にしたことで、症状が出るため食物アレルギーと間違われることがありますが、
原因がアレルゲンではないことから、食物アレルギーとは言えません。

食物アレルギーにまちがえられやすいもの

「食べ物で金属アレルギーの症状が誘発された」事例

 食物アレルギーとよくまちがえられやすいものに
ミルク(牛乳)に含まれる乳糖を消化吸収できずに下痢を起こす「乳糖不耐性」や鮮度が落ちて、ヒスタミンをたくさん含んだ魚を食べて起こる食中毒「ヒスタミン中毒」があります。
食べ物を口にしたことで、症状が出るため食物アレルギーと間違われることがありますが、
原因がアレルゲンではないことから、食物アレルギーとは言えません。

 このように食物アレルギーだと思ったら、違うものだったという出来事のひとつに
「食べ物で金属アレルギーの症状が誘発された」事例があります。

【金属アレルギー】
 金属アレルギーは、金属そのものや金属を使用したものに触れた時、皮膚に炎症を起こしてしまうことです。
汗などで微量の金属成分が溶け出し、イオン化したものがタンパク質と結ぶつくことでアレルゲンとなり、反応してしまうのです。
指輪、ピアス、ネックレスのアクセサリー類や、腕時計、メガネ、歯の詰め物など 金属は身近なものにもたくさん使用されています。
金属アレルゲンには水銀 ニッケル クロム コバルト スズ パラジウムなどさまざまな種類があります。

 そんな金属ですが、身につけるものだけでなく、実は食品にも金属(元素)が含まれています。
身近なものでよく知られているものだと、鉄分や亜鉛がそうです。
鉄分は不足すると貧血に、亜鉛が不足すると味覚異常を引き起こすことがわかっています。
他にも食品中に含まれる金属(元素)はいくつかあり、摂取しすぎると金属アレルギーの症状を誘発することがわかってきました。
ニッケル コバルト クロムなど比較的多い食べ物を摂取した時に、症状が悪くなるかどうかを判断の一つとしていて、
「摂取を控えめにする」ことで症状が落ち着くようにコントロールしていくようです。

例えば、ニッケルは豆類やさまざまな野菜に含まれていて、飲み物では紅茶、ココア、ワインにも含まれています。
コバルトは、ナッツ類 、チョコレート、コーヒーやビールなどさまざまな食材に含まれています。
直接、食物が原因のアレルギーではないけれど
はじめに挙げた「乳糖不耐性」や「ヒスタミン中毒」のように、口から摂取して症状が現れているため、間違えられやすいものの一つです。
食物アレルギーだと思っていたら実は違うところに原因があった、ということも考えられます、
食べ物で身体に異変が見られたときは、絶対に自己判断せず、必ず医療機関で診断してもらうことが重要です。

管理栄養士「渡邊こずえ」

食物アレルギーっ子ママで、管理栄養士。
管理栄養士の免許取得後、食品会社・病院・エステティシャンや飲食店など様々な仕事を経験。
現在は、3人の子育てをしながら自身の体験や失敗をもとにイラストやコラムを書いていただいています。
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