義務表示の7品目は特に発症数の多いアレルギーと、重い症状が出やすい食品です。
推奨表示21品目は7品目ほどではないものの、その他の食品よりは注意が必要な食品です。全部で28品目もあれば危険そうなものは満遍なく入っている感じがする…と感じるのは、実は、日本人だけだったりします。

アレルギー表示にもお国柄が出る?

アレルギー表示にもお国柄が出る?

2002年から必要に応じて食品を追加しながらスタートした食品表示基準のなかで、義務表示7品目(乳、卵、小麦、えび、かに、ピーナッツ(落花生)、そば)と、推奨表示21品目(アワビ、いか、いくら、オレンジ、キウイフルーツ、牛肉、クルミ、鮭、サバ、大豆、鶏肉、豚肉、松茸、もも、やまいも、りんご、ゼラチン、バナナ、ごま、カシューナッツ)と定められています。
義務表示の7品目は特に発症数の多いアレルギーと、重い症状が出やすい食品です。
推奨表示21品目は7品目ほどではないものの、その他の食品よりは注意が必要な食品です。全部で28品目もあれば危険そうなものは満遍なく入っている感じがする…と感じるのは、実は、日本人だけだったりします。
表示しなければならない食品は、その国で生活する上で身近に接する機会がある食品を選抜して決めているからです。

 海外の表示の中から「日本とは違う!」と思ったものをいくつか挙げてみると…
・ローヤルゼリー、ミツバチ花粉(アラブ首長国連邦)
・濃度が1キロ/1リットル当たり10㎎超の二酸化硫黄又は亜硫酸塩(EU)
・ピノーレ((豆にシナモンなどを加えたもの))(ブラジル)
・魚((魚の浮袋から得られ、ビール又はワインの清澄剤として使用されるisinglassを除く))(オーストラリア)
欧米地域では日本では馴染みの無いルピナス(豆)を入れている地域が多いようです。
小麦はグルテン及びグルテン含有食品と表示する国が多く、日本式は少数派。
アメリカはぱっと見5種類ですが、魚類全般!とかナッツ全般!なので、要は全部まるっと書きなさいということで、アレルギーが多いかどうかより自己責任が強いなと思いました。
ピノーレ、isinglassは郷土料理愛がチラッと見えますね。
二酸化硫黄・亜硫酸塩は10㎎超えたら食品添加物ではなく食品としてカウントしてしまうということは、そういう食品があるんですね…。

調べ始めると次々と気になってくるアレルギー表示、外国の方が日本の28品目を見たら「日本人て、相当松茸やアワビが好きなんだな」とか思うのでしょうか。
寿司はマグロが大好きなのに。

参考/各国の食品・添加物等の規格基準:農林水産省
https://www.maff.go.jp/j/shokusan/export/shokuhin-kikaku/index.html

認定食物アレルギー管理栄養士「根路銘寿々(ネロメスズ)」

老人ホーム、療養型病院、保育園などの施設に15年以上勤務した経験をもとにイラストやコラムを書いていただいています。
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