ここ15年ほどで、アレルギーを持つ人の数が増えたと考えられています。
日本における食物アレルギーを持つ人の割合は、全人口の1〜2%と考えられています。
さらに乳児に限定すると、10%の人たちが何かしらの食物アレルギーを持っていることがわかっています。

アレルギー反応だった?

アレルギー反応だった?

 少し前に農林水産省の職員が作成した「コンプライアンス的豆まき」と言う動画が話題になり、メディアで取り上げられていました。
 節分の豆まきをコンプライアンス的観点から見てみた、というなんとも公務員的で面白い内容でした。
その中で豆を巻く前に「アレルギーはありませんか?」と鬼に尋ねてる場面があり、思わず笑ってしまったのですが、考えてみると、食物アレルギーが認知されているからこその質問ですよね。

 ここ15年ほどで、アレルギーを持つ人の数が増えたと考えられています。
日本における食物アレルギーを持つ人の割合は、全人口の1〜2%と考えられています。
さらに乳児に限定すると、10%の人たちが何かしらの食物アレルギーを持っていることがわかっています。
給食での誤食により命を落とすという悲しい出来事もあり、「食物アレルギーは命にも関わる問題」だということも認識され始めたように思います。
また、様々なアレルギーがテレビでも取り上げられることが増え、昔に比べ"アレルギーを全く知らない"ひとは少ないのかもしれません。
これは、私が幼い頃、祖母と買い物に行った時のできごとです。

 チーズ味のスナック菓子を見て懐かしむ祖母が教えてくれました。
「小さい時、このお菓子を食べて、唇がものすごく腫れたんだよ」
当時、食物アレルギーは今ほど認知されていなかったので、祖母はお菓子が古かった
つまり、消費期限が切れていたため、食あたりのように身体に悪い反応が出たと思っていたようです。
乳児の頃、アレルギー専用のミルクを飲んでいたので、乳製品アレルギーだったのですが、幼稚園に上がる頃には牛乳を飲んでいたので、耐性がついたと考えられます。
ただ、そのお菓子は「食べられる量」を超えてたため、アレルギー反応が出たのではないかと思われます。
たらこの様になってしまった唇は、数時間すると治ったと言うことでしたが、今となってはそれがアレルギー反応だったかどうか確かめる方法はありません。
それでも当時、たまたま唇が腫れただけで治まり、重篤な症状にならなくて本当に良かったと思いました。

 食物アレルギーが認知されてきて、嬉しい反面、ちょっとした誤解も増えています。
食物アレルギーは個人差が大きいので、「こうすれば大丈夫!」という全てに当てはまるような完全な方法はありません。
それぞれ、個々に合った、方法やスピードで向き合っています。
周りに食物アレルギーの人がいたら、意見を押し付けず、尊重してもらえると助かります。

管理栄養士「渡邊こずえ」

食物アレルギーっ子ママで、管理栄養士。
管理栄養士の免許取得後、食品会社・病院・エステティシャンや飲食店など様々な仕事を経験。
現在は、3人の子育てをしながら自身の体験や失敗をもとにイラストやコラムを書いていただいています。
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