「遅延型は食べ物を特定するのが本当に難しい」
お世話になっている皮膚科の先生が、会話の中でそんなことをおっしゃっていました。
食べてすぐに症状が現れる「即時型」の食物アレルギーと違って、「遅延型」は明らかに食べ物が関係しているような症状でも、どの食物が原因になっているのかを特定するのは、困難なのだそうです。

食事記録のすゝめ

「遅延型は食べ物を特定するのが本当に難しい」

お世話になっている皮膚科の先生が、会話の中でそんなことをおっしゃっていました。
食べてすぐに症状が現れる「即時型」の食物アレルギーと違って、「遅延型」は明らかに食べ物が関係しているような症状でも、どの食物が原因になっているのかを特定するのは、困難なのだそうです。

それもそのはず「即時型」は食べ物を摂取してから数分から2時間以内に症状がでます。
それに対して、「遅発型」は、摂取後半日の5時間から14時間、「遅延型」になると24時間から48時間と、遅発型よりさらに時間が経って症状が現れます。
人によっては、数週間後に症状が出たという報告もあります。
数週間前に何を食べたかなんて記憶している人の方が少ないでしょうし、そもそも身体の症状が、数週間前に食べた物が原因だと、考える人も少ないでしょう。

「即時型」はIgEという抗体が関係していますが、「遅発型・遅延型」ではIgGやIgAという抗体が関係しています。
そして「遅発型・遅延型」の食物アレルギーは、症状も多彩で、頭痛やめまい、慢性的な疲労感、肌荒れや湿疹、また「原因がわからないが、なんとなく不調が続く」など、他にもさまざまなケースが見られることがわかっています。
時間がかなり経って症状が現れること、一見食物アレルギーとは関係なさそうな症状であることから食物アレルギーとは思わずに、長年悩まされていたという例もあります。
普段何を食べて、身体の状態がどうなのか自分自身で把握しておくことは、不調の原因をいち早く知る手がかりになるかもしれません。

そこでオススメしたいのが、食事記録です。
簡単でいいので、その日、何を食べたかを記録しておくだけです。
最近では「手帳時間」として可愛らしくデコレーションし、手帳をまとめたりしている方を見かけますが、その一部に食事の記録を加えてるみるのも良いかもしれません。
書くのが苦手、毎回めんどくさいと思う方は、写真に収めるだけでも充分立派な食事記録になります!

管理栄養士「渡邊こずえ」

食物アレルギーっ子ママで、管理栄養士。
管理栄養士の免許取得後、食品会社・病院・エステティシャンや飲食店など様々な仕事を経験。
現在は、3人の子育てをしながら自身の体験や失敗をもとにイラストやコラムを書いていただいています。
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