インタビュー:2020年3月
アレルギー品目:くるみ
年齢:6歳

「自分や、うちの子はアレルギーじゃないから大丈夫」そう思っていても、ある日突然自分や、お子様がアレルギーであると発覚することもあります。今回は6歳の息子さんが5歳の頃に、突然「くるみアレルギー」だと発覚した男性にお話を聞きました。

※本記事は、あくまで一個人の体験談を参考情報として共有しており、個々に異なる症状への適切な対処法の提案ではありません。対処法などは、医師の診断に基づきご自身で適切に判断をしてください。

突然、目がかゆいと言い出し、見る見るまぶたが腫れた

1年ほど前に息子と家で2人きりのとき、突然息子が「目がかゆい」と言い出したことがありました。
見る見るうちにまぶたが腫れ、息子の様子が弱々しくなっていきました。いつもとは違う様子にとても焦りを感じましたが、「冷やしておけばきっと治るよ」と伝え、まずは冷やすことで対応。このときは、息子が訴えていた、強いかゆみを冷やすことで抑える目的もありましたが、まずは息子を落ち着かせたいという思いもありました。

当時の状況。まぶたが腫れていった様子。

画像: 突然、目がかゆいと言い出し、見る見るまぶたが腫れた

そのときは様子を見ていたら数分で腫れはおさまりましたが、外出先の妻から「念のため、その直前に何を食べたかを確認して」と言われたので、そのとき手の届く位置にあった食品を確認したところ、置いてあったくるみ入りのチョコレートがなくなっていたのでアレルギーの可能性を疑い、後日病院へ連れていきました。

最寄りのアレルギー検査ができる病院で検査をしてもらったところ、「くるみ」にアレルギーがあること、ハウスダウトの影響を受けやすいこと、そして花粉症である可能性が高いことがわかりました。花粉症はすでにくしゃみをするなどの症状がありましたが、ハウスダウトは特に気になる症状はなかったので驚きましたね。

それまで、息子はくるみを口にすることはほとんどなかったと思うのですが、口にしたと思われるくるみ入りのチョコレートにはくるみが丸ごとの形状で入っていたこともあり、それだけの量のくるみを一度に食べたのが初めてだったため突然発症したように見えたのだと思います。

実は私自身、大学生の頃に飲食店でアルバイトをしていた際に、まかないの「フルーツポンチ」を食べた瞬間、異常なほどに頭に血がのぼったような感覚になり、呼吸が苦しくなったことがありました。そのときに口にしたのはキウイだったのですが、小・中学生の頃は給食にキウイが何度も出てきており、普通に食べることができていたので、突然20歳前後でキウイアレルギーになったのだと思います。

そうした経験もあり、息子の目が突然腫れたときも、心のどこかで「アレルギーなのでは」という考えがありました。一瞬救急車を呼ぼうか迷いましたが、そのときはすぐにおさまったこともあり、呼ぶことはありませんでした。そのときは「目が腫れる」という目に見える症状でしたが、もし「気持ち悪い」など目に見えない症状であれば救急車を呼んでいたかもしれません。
アレルギーを持つ子どもの親ともよく話をしますが、「症状が出た際に救急車を呼ぶかどうか」についてはやはり悩む方が多いようです。

アレルギー発覚後の対策

息子がくるみアレルギーであることがわかってからは、まず保育園で給食を担当してくれている栄養士の方に相談に行きました。「保育園の給食は基本的にアレルギー配慮をしているものの、カレーのルウなどにコクを出すために微量ではあるが、粉末状のくるみが入っていることがある」という話を教えてもらいました。
「どうしても気になるようであれば、わずかな可能性でも排除しますよ」とおっしゃっていただきましたが、病院からは微量であれば大丈夫だろうと言われていたこと、そしてこれまで丸ごとのくるみ以外ではアレルギー症状が出ていないこともあり、現時点ではそこまでする必要はないと判断し、特にお願いはしていません。

今後入学予定の小学校も、まだ具体的な相談前ですが、給食はアレルギー食品の除去を基本としているとのことでした。さらに条件を満たせばアレルギー対応用の献立から給食を選択できるようですが、こちらも現状では特に変更を考えてはいません。

ただ、くるみパンだけはくるみの量が微量とはいえないため、口にしないよう注意しています。本人にも、「あのとき目がかゆかったり、まぶたが腫れたりしたのはくるみのためだよ」と伝えたところ、自分自身が嫌な思いをしたせいか、アレルギーであることの認識はしっかりと持てたようでした。友だちの家に遊びにいってお菓子などをもらった際にも、自身がアレルギーであることを自分からどんどん伝えているようです。

アレルギー自体は嫌だったと思うのですが、人と違うことを伝えたがる性格のようで、今後の学校生活などでうっかりくるみを口にしてしまうのではといった不安は今のところそれほどありません。こうした部分は子どものタイプにもよるかもしれませんね。

ご両親の、お子さんのアレルギーとの向き合い方

意識すれば口にすることが少ない食材ということもあり、親としても、特に気持ちが沈んでめいるようなことはありません。しかし、食品の「アレルギー表示」は注意してよく見るようになりました。

また、「ほかにどのような食材にアレルギー症状が出るものがあるのか、どのような食品にアレルギー食材が使われているか」はこまめにインターネットで調べています。そうしたアレルギー症状が出るかもしれない食材や食品を知っておけば、息子が初めて食べるものは少量ずつ与えるなど、気をつけることができるのではないかと思っています。

普段からアレルギー食材について知っておけば、いざというときも冷静に

普段からアレルギー食材にはどのようなものがあるのかという知識があれば、突然自分や子どもにアレルギー症状が出ても「もしかしてアレルギーかもしれない」と冷静に考えることができるようになります。とっさの対応にも気持ちに余裕を持って対処できると思いますので、そうした心がけは大切なのではないでしょうか。

◆「君とごはん」編集長のコメント

子供や、周囲の方々に、食物アレルギーの症状が、突然出た時、慌ててしまわないよう、食物アレルギーについて正しく知っておくことはとても大切ですね。君とごはんでは、今後、食物アレルギーに関する情報を、配信をする予定です。知っていただくきっかけになればと考えてりますので、ぜひ、ご覧くださいね。

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