実は高齢者のアレルギーも多い
食物依存性運動誘発アナフィラキシーだったのかなと思われるお話です
とっても料理上手なおばあちゃんは、お庭に昔から植えてある杏子の木があったので、毎年ピクルスにしていました。
もちろん、出来上がったピクルスは毎年食べています。
今までは、食べても特におかしいな?と感じることはありませんでした。
今年も例年通りピクルスを作ったおばあちゃん。
朝ごはんと一緒にピクルスを食べて、さあ、お掃除しましょ…
そうして、しばらく掃除をしていると、息ができなくなりました!
振り返って考えてみると、杏子アレルギーで食物依存性運動誘発アナフィラキシーだったのかなと思われるお話ですが、まさか、いつも食べているものが原因だなんて、怖いですよね…
“アレルギーっ子”、“アトピっ子”など、ちょっとかわいく呼ぶ時があるように、アレルギー患者はちびっこちゃんが多いですよね。
しかし、子供に次いで多いのがお年寄りなのです。
近年、増加している花粉症がきっかけで、他のアレルギーを発症してしまうことがあるからです。
もう、こうなってっしまっては、運が悪かったとしか言いようがありません…
このお話のおばあちゃんは、アナフィラキシーを起こす以前に、食後、口の中に違和感を持っていたそうです。
しばらく放っておくと治まったので、そのままにしていたのだとか。
同じような場面で、同じような症状が出るならそれは、体からのSOSです!専門の病院で診てもらうようにしてください。
それと、食物依存性運動誘発アナフィラキシーと呼ばれている症状と同じ状態になってしまう場面は、運動だけではありません。
・花粉がたくさん飛んでいる。
・とっても疲れている…
・病院で薬を処方してもらっている(先生、薬剤師さんによく相談しましょう)
・お酒
・入浴
・月経
これらのことも、運動と同じように作用することがあります。
誰でも花粉症になる時代、決して他人事ではありません。
認定食物アレルギー管理栄養士「根路銘寿々(ネロメスズ)」
老人ホーム、療養型病院、保育園などの施設に15年以上勤務した経験をもとにイラストやコラムを書いていただいています。
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