不安すぎて過剰に反応
アレルギーの症状が出て、受診した際に「家族歴」を聞かれたことがあると思います。
家族歴は、家族にアレルギーを持つ人がいるかどうかを知るもので、食物アレルギー発症のリスクが、大きいのかどうかを判断するための材料の一つです。
アレルギー自体は遺伝することは少ないのですが、両親がアレルギーを持っている場合、発症する確率は高くなります。
また、食物アレルギーに家族歴が関係しているという報告もあれば、関係しないという報告もあるため、それだけで食物アレルギーを判断したり、予知したりすることはありません。
それでも家族に食物アレルギーがあるという方は、やはり心配だと思います。
私には3人の子供がいます。
1人目は生後10ヶ月頃に食物アレルギー発覚、2人目は生後7ヶ月に食物アレルギー発覚、小児喘息あり、と続くと3人目も何かしらのアレルギーはあるかもしれない…と覚悟をしていました。
離乳食が始まり、初めての食材を食べた日は、症状が出ないか24時間ドキドキしていました。
一日神経を張り巡らせて、いつでも動けるように臨戦態勢に入ります。
少しでも掻くような仕草を見ると、すぐさま飛んでいき全身チェック。
くしゃみや咳のような音が聞こえたら、ダッシュで確認、またまた全身チェック。
ビーチフラッグスを思わせる瞬発力で、即座に反応していました。
さらに、ただの昼寝も、実はぐったりしているんじゃないかと不安になり、時々揺すって安否確認。
しまいには、不安すぎて、通常通りのはずの目も、「充血してる!?…ような気がする…いや、してないな」と疑心暗鬼に陥ってしまいました。
1人目、2人目で経験値は上がっているとはいえ、やはり初めての食材の日はナーバスになります。
3人目は今のところ、食物アレルギーと思われる症状がでた事はなく、色々なものを食べていますが、今でも初めての食材を食べる時はドキドキしてしまいます。
〈特定しやすい「即時型」と原因食物を見つけにくい「遅延型」〉
「即時型」ではほとんどの場合、食物アレルギーの症状が出るのは、原因食物を食べてから、2時間以内と考えられています。
これに対して「遅延型」は症状出現までの時間が長く、半日から数日経って現れることがあります。そのため即時型と比べて原因食物を特定しづらく、正しく診断することが難しいと言われています。
また、アナフィラキシーでは、いったん症状がおさまったと思っても時間を開けて再度症状が出ることがあります。
それを「ニ相性反応」と言い、アナフィラキシー経験者はその点も注意が必要になってきます。
管理栄養士「渡邊こずえ」
食物アレルギーっ子ママで、管理栄養士。
管理栄養士の免許取得後、食品会社・病院・エステティシャンや飲食店など様々な仕事を経験。
現在は、3人の子育てをしながら自身の体験や失敗をもとにイラストやコラムを書いていただいています。
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