もちろん、宿泊に参加する本人の希望も可能な限り聞いてあげることで、無理なくそして不安なく行事に参加させてあげることができます。
不安を払拭できずに、不参加を希望するお子さんもいるでしょう。
その際はお子さんに寄り添い、悩んで選んだ結果を尊重できるように、大人も心構えが必要かもしれません。
宿泊を伴う学校活動
【事前にすべきこと】
ここ数年、新型コロナウイルスの影響で、修学旅行や泊を伴う学校活動の変更が余儀なくされています。
息子達の学校でも、宿泊数を減らし、目的地を何度も変更し、ようやく無事に修学旅行を行うことができました。
小学校高学年になる頃から、学校での宿泊を伴う活動が出てきます。
修学旅行の他にも林間学校、スキーキャンプなど、学校や地域によって違いはあるものの
一度は、親元を離れて過ごす時があるはずです。
そんな宿泊行事、食物アレルギーがある場合気がかりは、やはり食事です。
給食の時と同様、説明会等で予め活動内容や献立の情報が配布されます。
その際、保護者、学校、宿泊先の調理場責任者と献立の内容や調理方法について確認し合うことが大切になります。
間を介して確認するよりも、直接確認し合う方が認識のズレや、感覚の違いをすり合わせることができるため可能な限り、直接話し合える方が望ましいでしょう。
また、宿泊先や訪問先で思わぬ事態によって、提供された食事ができなかったということも考慮し、代替可能な非常食を持参することも検討していくと良いでしょう。
【事前にすべきこと】
行事の前にはからなず、事前調査があります。
血液検査が陽性というだけや、ピーナッツがアレルギーだから他のナッツ類も全て除去というふうに自己判断をせず、医師の判断を仰いでください
その際、行事に参加する直前ではなく、日常診療していく中で、計画的に行う必要があります。
小学校の中、高学年になったら、宿泊を伴う行事を念頭に入れ自分の食物アレルギーを知るようにすると良いでしょう。
【参加例】
重度の牛乳アレルギーの女の子は中学入学当初、4泊5日の林間学校への参加を諦めていました。
山間部での宿泊のため、最寄りの病院も車で1時間程度かかることから、親子とも参加は難しいと思っていました。
ところが、学校と宿泊施設との密な話し合いで、特別メニューと、一部は自宅から持参した食材を使い全日程を無事に終えることができました。
食物アレルギーは個人差が大きいため、上の事例はあくまでも参考ですが、どこまでの安全策をとるか、保護者・学校(栄養教諭など)・宿泊施設での話し合いが重要になります。
もちろん、宿泊に参加する本人の希望も可能な限り聞いてあげることで、無理なくそして不安なく行事に参加させてあげることができます。
不安を払拭できずに、不参加を希望するお子さんもいるでしょう。
その際はお子さんに寄り添い、悩んで選んだ結果を尊重できるように、大人も心構えが必要かもしれません。
管理栄養士「渡邊こずえ」
食物アレルギーっ子ママで、管理栄養士。
管理栄養士の免許取得後、食品会社・病院・エステティシャンや飲食店など様々な仕事を経験。
現在は、3人の子育てをしながら自身の体験や失敗をもとにイラストやコラムを書いていただいています。
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