離乳食を全然食べないお子さんのお話し

食べ物の好き嫌いだと思っていたら、数年後に真実が!

画像: 食べ物の好き嫌いだと思っていたら、数年後に真実が!

何気ない会話で真実を知ることになるそんなお話です。

 うちの子、離乳食ぜんぜん食べない!みんなはどうしているのかな?

 ちょっと知りたい、そんなとき、色々と検索してみることがありますね。
それで、偶然見つけたのが「ご飯とデザートを順番に与えると完食する」というコメント。早速、手軽に使えるバナナでやってみよう!と思ったら…不機嫌になってもっと食べなくなっちゃった⁉

理由がわからないまま数年がたち、何気ない会話で真実を知ることになるのですが、これからの時代はこんなことが増えていくのかなと思ったお話です。

 食物アレルギー児といえば、食べるとじんましん、息が苦しい、アナフィラキシーを起こすなどの即時型が多いです。
そして、喘息とも深いつながりがあります。だいたいが、このパターンが多いし、イメージしやすいかと思います。

 しかし、このお話の赤ちゃんがご飯をイヤイヤしたのは、これとはまた別の症状が原因で、ご飯に不信感を持ってしまったことが原因でした。
 実はこの赤ちゃん、花粉症だったのです。
「子供のときはなんともなかったのに、大人になったらりんごを食べると口がピリピリするみたい。ジャムは平気なのにどうして?」という方、時々いますよね。
これは、花粉症になってしまったせいで、原因となる花粉に似た構造の物質まで間違ってアレルギー反応を起こしている“口腔アレルギー症候群”のためです。

 おとなのアレルギーと思われてきた口腔アレルギー症候群でしたが、花粉症にかかる年齢が低くなっているため、赤ちゃんでも、発症する可能性があります。
そして、この症状は他のアレルギーほどはっきり目で見てわかりにくい場合もあり、言葉が話せない赤ちゃんにはとんでもない苦行です。
これではせっかくのおいしいご飯も食べたくなくなってしまいます。

 今回のお話では、口腔アレルギー症候群が原因でしたが、離乳食は、ご飯を食べる練習です。
たくさん食べたがる日があれば、食べない日もあります。
食べたくない理由があるのかもしれないし、ないのかもしれません。
みんな楽しく食事をした記憶がたくさん残るように、無理なくすすめてくださいね。

認定食物アレルギー管理栄養士「根路銘寿々(ネロメスズ)」

老人ホーム、療養型病院、保育園などの施設に15年以上勤務した経験をもとにイラストやコラムを書いていただいています。
質問などありましたら「お問い合せ」にお気軽にメールをお願いいたします。

This article is a sponsored article by
''.