実家でパーティーをすることになった時のお話し

自信満々だった私の期待は打ち砕かれました…

画像: 自信満々だった私の期待は打ち砕かれました…

実家でパーティをすることになった時のお話です。

 卵不使用やグルテンフリーなど、最近ではアレルギーに配慮した食材も増え、昔に比べ選択肢が多くなりました。
アレルギーっ子を持つ家族としては、本当にありがたいことです。
長男がまだ幼い頃は、今ほどアレルギーに配慮した食材は少なく、また手に入りにくい時代でした。
そんな頃のお話です。

 年末、実家でパーティを行うことになりました。
母から「ケーキはどうしようか?」と相談の電話が。
長男は卵のアレルギーがあったので、みんなと同じものは食べられないよね、と気にかけてくれていました。
母もアレルギーっ子の子育て経験者ですが、私のやり方を尊重してくれていたので、本当にありがたかったです。

 実家のある街は、大きな都市ではないので、ケーキ屋さんも限られていたし、今のように卵不使用を謳ったケーキも少なかったため、自作することにしました。
みんなと違うメニューでも、見劣りしない美味しいケーキを作れるように、試行錯誤の日々。
また、パーティ当日は1人だけ違うメニューでぐずったりしないように、「お母さんと一緒だね作戦」で私も一緒に自作ケーキを食べることにしました。

 たくさんの試作の中から最終的に、長男の大好きなかぼちゃを使った、ムース状のケーキに決定しました。
普段食べ慣れていないと、当日食べてくれないかもしれないと思い、パーティーまでさらに改良と試食を続けました。
「みんなと同じ空間で、楽しい時間を共有したい」そんな思いでいっぱいでした。

 嬉しいことに、味は気に入ってくれたようで試食は順調、これだと当日も楽しく食べてもらえると確信しました。
当日、かぼちゃのムースにメープルシロップをかけ、大好きないちごとクリームで飾り付けをして完成。
「きっと喜ぶぞ」と自信満々だった私の期待は打ち砕かれます。

なんと!食べたのは飾りのクリームといちごだけ…

 原因は、試食のしすぎで飽きてしまったためでした。
完璧を目指して、何度も試食を繰り返していたので、長男としては「またこれ?」という思いだったようです。
もう、これは完全に私の見通しが甘かった。普通に考えれば、飽きるよね…涙
みんなと同じ空間を共有できることが嬉しくて暴走してしまいましたが、そんな失敗も良い思い出です。

 現在はさまざまなアレルギーに配慮した食材や、代替食材を使ったレシピがたくさんあります。
なので本当にありがたいです。
みんなと食卓を囲んで、同じ時間を共有しながら食事ができることは、一見当たり前のことのようですがとても大切なことなのだと思います。
特に、ここ1年で強く感じました。

管理栄養士「渡邊こずえ」

食物アレルギーっ子ママで、管理栄養士。
管理栄養士の免許取得後、食品会社・病院・エステティシャンや飲食店など様々な仕事を経験。
現在は、3人の子育てをしながら自身の体験や失敗をもとにイラストやコラムを書いていただいています。
質問などありましたら「お問い合せ」にお気軽にメールをお願いいたします。

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