食べ物の世界は奥深いと思ったエピソードです。

鶏卵と小麦アレルギーのある児童がいる保育園の話です。

画像: 鶏卵と小麦アレルギーのある児童がいる保育園の話です。

多少の食品の知識が仇になりました

 使う食材の食品表示ラベルの内容をいつも読むようにしていると、どの原料が何に使われているのか、だいたい分かるようになってきます。
“だいたい”はそれでも合っていたりするのでOKだと思いがちですが、それでもやはり、思い込みは良くなかったお話です。
私も気を引き締めていきたいです。

 鶏卵と小麦アレルギーのある児童がいる保育園です。
この園で仕入れているハムは卵白を使用しているので、ハムソテーを提供する日は除去メニューを作成しなくてはいけません。
そこで、見た目が同じピンク色の魚肉ソーセージを使おうと思い、確認用にとっておいたパッケージの原材料をチェックし、使っても良いか確認しました。
 この魚肉ソーセージのラベルは一括表示で記載してあり、最後にまとめて()内にアレルゲンが書かれていました。
主原料の魚のすり身以外はつなぎと調味料と思われる内容だったので、()に書かれた小麦は醬油のことだと思い、ハムの代替品に使ってしまいました。

 実は、この小麦とは、デンプンのことだったのです!デンプン=片栗粉(ジャガイモ)かコーンスターチ(トウモロコシ)という先入観があったため、小麦を使った原料が醬油以外である可能性に気づきませんでした。

 今回は、多少の食品の知識が仇になってしまいました。
あらためて、食べ物の世界は奥深いと思ったエピソードです。
 パッケージやホームページに書かれていない情報は、多少手がかかっても仕入先、製造元に確認して、疑問が残らないようにしていきましょう。
すぐに回答が得られない場合は、念のため使用しないほうが無難です。

認定食物アレルギー管理栄養士「根路銘寿々(ネロメスズ)」

老人ホーム、療養型病院、保育園などの施設に15年以上勤務した経験をもとにイラストやコラムを書いていただいています。
質問などありましたら「お問い合せ」にお気軽にメールをお願いいたします。

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