主に有害なものや危険な異物を誤って飲み込むことを「誤飲」と言います。
食物アレルギーでは、アレルゲン物質を含む食べ物や飲み物を誤って食べてしまった際、「誤食」と呼んだりします。
東京都が5年に1度行っている食物アレルギーの調査では、21.9%の人が誤食を経験してたと答えています。
そして誤食を経験した場所は、自宅の69.0%で家庭内で多く起きている事もわかりました。

まさかの誤食

画像: まさかの誤食

はんぶんこ

 主に有害なものや危険な異物を誤って飲み込むことを「誤飲」と言います。
食物アレルギーでは、アレルゲン物質を含む食べ物や飲み物を誤って食べてしまった際、「誤食」と呼んだりします。
東京都が5年に1度行っている食物アレルギーの調査では、21.9%の人が誤食を経験してたと答えています。
そして誤食を経験した場所は、自宅の69.0%で家庭内で多く起きている事もわかりました。

 私自身、子どもたちが食物アレルギーだと診断されてから、食べるものはもちろん調理方法や器具にも気をつけていたはずなのに「誤食」でヒヤリとした経験があります。
まだ子ども達が3歳、2歳と小さかった頃、朝ごはんの食パンを食べてしまうという事がありました。
下の子は小麦アレルギーがあったので、専用の米粉パンを上の子は通常の食パンを食べていました。
誤食の心配があったので、いつもなら2人とも米粉パンにしていたところ、その日は米粉パンが足りずに上の子には通常の食パンをあげていました。
私がそばにいるから大丈夫だろうと、今思うと慣れによって気が緩んでいたのだと思います。
お茶を取りに行ったちょっとした隙に、なんと上の子の食パンを食べてしまったのでした。
お兄ちゃんとしては、「はんぶんこ」のつもりで渡したようなのです。
すぐに症状が出ることはありませんでしたが、急いでかかりつけの病院へ行きました。
しばらく様子を見ていても特に症状や変化はなく「これをきっかけに少しずつ食べる練習を始めてみましょう」という結果になりました。
幸い大事に至らず、思いがけず勝手に負荷試験をしてしまった形になりましたが、病院までの道中、初めて食物アレルギーの症状が出た日のことがフラッシュバックして、到着するまで本当に怖かったです。

 同時に「ごめんね、ごめんね…」と申し訳ない気持ちと後悔でいっぱいでした。
食物アレルギーと診断され、除去や代替食を始めた頃はきちんと対応していた事も、対応の慣れにより気が緩んでしまう事もあります。
サッカーの本田圭佑選手の言葉にこんなものがあります。
「人間は気を緩めていないつもりでも、必ずどこか気が緩んでくるもの。気の緩みを無くすためには、くどいくらい自問自答を繰り返すしかないと思っています。」
食物アレルギーを持つ人にとって、誤食は命の危険につながってしまうものです。
家族や自身の命を守るためにも、「慣れ」によって悲しい出来事が起こらないように今一度 気を引き締めて行きたものです。

管理栄養士「渡邊こずえ」

食物アレルギーっ子ママで、管理栄養士。
管理栄養士の免許取得後、食品会社・病院・エステティシャンや飲食店など様々な仕事を経験。
現在は、3人の子育てをしながら自身の体験や失敗をもとにイラストやコラムを書いていただいています。
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