熱による食材の変化が分かりやすいため、スクランブルエッグやゆで卵などの卵料理を調理実習に取り入れる小学校は多いです。
とても身近な食材でもある卵だからこそ、取扱いには気を付けたいです。

調理実習

画像: 調理実習

アレルゲンと接する機会

 加熱による食材の変化が分かりやすいため、スクランブルエッグやゆで卵などの卵料理を調理実習に取り入れる小学校は多いです。とても身近な食材でもある卵だからこそ、取扱いには気を付けたいです。

 食物アレルギーのあるお子さんをお持ちの保護者が、学校でアレルゲンに接する可能性がある場面を思い浮かべるのは、まず給食の時間でしょう。
給食は毎日のことなので、どうしても気になりますね。

 実際にお子さんが通いはじめると、意外とアレルゲンと接するかもしれない場面はもっと多いことがわかります。
工作や実験、校外学習、調理実習、清掃…「そういえばこんなことも!!」という場面が多々あります。幼稚園・保育園の頃にはあった先生の介助も、小学校に上がってしまえば自己管理することが増えるので、いつもヒヤヒヤしているのではないでしょうか。

 今回のお話しでは、“加熱した” 鶏卵は食べられる鶏卵アレルギーの小学生が、調理実習で加熱が不十分なスクランブルエッグを食べてしまいました。
自分の分は自分で作って食べる実習です。
本人の思っている“加熱した”状態の加減が、誤っていたのかもしれません。

 対策としては、お家で日頃から正しい“加熱した”状態を家族で共有し、本人に理解してもらうことが必要です。また、加熱が不十分ということは、食中毒の危険もあるということです。
実習前に充分加熱したものを実演してみせる、見本を用意すると良いでしょう。
温度計を用意できるなら、温度を確認しましょう。
温度の確認するときのポイントは、食材の一番火が通りにくい箇所を複数、全ての箇所で85℃以上を90秒以上保持していることを確認することです。
(今回はスクランブルエッグなので、だいぶパラパラになります…)
 実習は五感をフルに使った学習です。楽しく学んだ経験にしたいですね。

認定食物アレルギー管理栄養士「根路銘寿々(ネロメスズ)」

老人ホーム、療養型病院、保育園などの施設に15年以上勤務した経験をもとにイラストやコラムを書いていただいています。
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