食事を準備して食べるところまでは、皆さん注意しているでしょうが、その後片付けではいかがでしょうか。
一見すると何でもないように見える場所にも、アレルゲンが潜んでいるかもしれません。

専用器具は、用意したけれど…

画像: 専用器具は、用意したけれど…

 洗い物の落とし穴

 普通の食事とアレルギー用の食事を別メニューで作る時は、調理器具からアレルギー専用のものを用意しておくと安心です。
複数の手が入る可能性が高い場合は特に、出来上がりの見た目、食器からも違いがわかるようにしておけばさらに安全です。
アレルゲンの混入を避けた適切な調理で、楽しく食卓を囲めたら嬉しいですね。

 ところで、食事を準備して食べるところまでは、皆さん注意しているでしょうが、その後片付けではいかがでしょうか。
一見すると何でもないように見える場所にも、アレルゲンが潜んでいるかもしれません。

 鶏卵アレルギーの家族がいるお家で、メインの卵料理とアレルギー用焼き魚料理を、別の調理器具と食器を使って用意しました。
ご飯を用意する方は日頃から準備から後片付けまでを行っていたので、問題なく美味しいご飯を作り、楽しく食事は進みました。
この日は、たまたま手が空いていた他の家族が食器の洗い物をしてくれることになり、お願いしたのですが…。

 普段通りならば、食事前にアレルギー専用の調理器具を洗って水を切り、食後に器具を片付けてから、アレルギー専用食器を洗って片付けたその後に、他のものを洗っていたそうです。
しかし、そのことをよくわかっていない家族がアレルギー専用調理器具を片付けず、アレルギー専用食器とその他のものをかなり大胆に洗ってしまったため、水切りをしていた調理器具と専用食器にアレルゲンが付着してしまいました。
目視できる大きさの卵ではないため、洗っている様子に気付かなかったら誤食してしまっていたかもしれません。

 また、食器や器具の管理に加えて、洗う時に使うスポンジ・タワシには食材がくっつきやすい凸凹がたくさんあります。
雑菌が繫殖する原因にもなりますので、配慮していきましょう。
家族同士のこまめな伝達も忘れずに!

認定食物アレルギー管理栄養士「根路銘寿々(ネロメスズ)」

老人ホーム、療養型病院、保育園などの施設に15年以上勤務した経験をもとにイラストやコラムを書いていただいています。
質問などありましたら「お問い合せ」にお気軽にメールをお願いいたします。

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