ただし、一部の乳化剤には乳成分を含んでいるものがあるため、乳成分由来のものなのか食品表示をしっかり確認する必要があります。
口から入るものだけじゃない?
肌に触れて症状が誘発される
牛乳(乳製品)アレルギーで、誤解されやすいのが「乳酸菌、乳化剤、乳酸カルシウム」です。 「乳」という文字が入っていますが、除去の必要はありません。
ただし、一部の乳化剤には乳成分を含んでいるものがあるため、乳成分由来のものなのか食品表示をしっかり確認する必要があります。
牛乳(乳成分)は、特定原材料なので、容器包装されている食品には表示をする義務があります。
その食品表示をしっかり確認することで、誤食を防ぐことができます。
外食や店内調理の場合、表示義務はないためメニュー表等に記載されていないことがあります。
その都度、販売者に確認が必要になりますが、不安なときは「食べないという」選択をすることで、誤食を回避できます。
では食品以外の肌に触れるものはどうでしょうか?
牛乳は液体という形状なので、誤食以外の接触にも気をつける必要があります。
こぼれた牛乳に触れてしまい、アレルギー症状が出てしまった事例もあり、事故が起きやすい食品の一つです。
また、化粧品などのスキンケアクリームや石けん、入浴剤にも乳成分を含む製品がありますが接触によって症状が誘発されることがあるので、使用する商品に何が使われているのかきちんと確認する必要があります。
食品では、特定原材料に指定されているため、表示を確認することで誤食を防ぐことができますが、日用品や化粧品では表示義務はありません。
そのため、知らずに使ってしまいアレルギー症状が出てしまうことも考えられます。
中には、表示されている製品もありますが、「よくわからない」や「不安」な場合は使用する前にメーカーに成分を確認してから使うことをお勧めします。
牛乳(乳成分)アレルギーの人は、それらの製品に触れないようにすることはもちろんですが、家族が使用する製品に含まれている可能性も考慮する必要があります。
特に、幼い子の場合、大人と肌が触れ合う機会が多くなるため、乳成分を含んだ化粧品や日用品に接触する可能性も高くなります。
思わぬ形でアレルギーの症状が出てしまわないように、牛乳(乳成分)のアレルギーがある場合、お子さんが使うものはもちろんですが、お母さんが使う化粧品や、家族が使うボディクリームなど一度成分を見直してみることも必要かもしれません。
食物アレルギーは、口から入るものだけではなく、肌に触れて症状が誘発される場合や気管を通してアレルゲンを吸い込み、症状が出ることもあります。
食べ物だけに気をつけるのではなく、対象のアレルゲンが何に使用されているのか、普段から意識しておくと、思わぬ事故を防ぐことができるかもしれません。
管理栄養士「渡邊こずえ」
食物アレルギーっ子ママで、管理栄養士。
管理栄養士の免許取得後、食品会社・病院・エステティシャンや飲食店など様々な仕事を経験。
現在は、3人の子育てをしながら自身の体験や失敗をもとにイラストやコラムを書いていただいています。
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