その人にとって何が一番負担やストレスになっているかを知り、少しでもQOL生活の質が向上するように手助けするののも栄養士、管理栄養士の大切な役割です。
「こんなこと言ったらダメかな…」「親なんだからこんなこと思ってはいけないかな」など思わずに、困っていること、不安に思うことや負担に感じていることを話してみませんか?
食物アレルギーを持つ方に、安心して食事をしてもらうことももちろん大切ですが、それを支える周りの人の生活も大切です。
少しでも生活の質を保ち、穏やかな日々がおくれますように。

不安に思っていることがあれば話してみませんか?

画像: 不安に思っていることがあれば話してみませんか?

クオリティオブライフ

「片付け」をきっかけに、ミニマリストという人たちのことを知りました。
ミニマリストとは、衣食住について必要最小限で生活するライフスタイルを実践している人のことを指すそうです。
自分にとって何が重要で、何が生活の質を高めるのかを熟考してより人生を大切に豊かにすることを楽しんでいるように見えました。
そして、何に生活の重点を置くかは人によって違う、人によって感じる豊かさも満足度も違うのだということを、学ぶことができました。
生活の質、人生の質のことをQOL(クオリティオブライフ)と呼ぶことがあります。
福祉や医療の現場で多く使われる言葉で、物質的なことだけではなく、精神的な満足度も考え生活の質を保つ、あるいは向上するという目的で使われます。

食物アレルギーでは、食生活において今までとは違う不自由な状況に置かれることがあります。
食生活の質を保つという意味で、食物アレルギーの現場でもQOLという言葉がしばしば出てきます。
食物アレルギーで自分にとってのQOLを維持するために、何がその人にとって重要なのか、何を困難に感じているのかは、人それぞれ違うということを知ることは大切なことです。
毎日の食事作り一つ見てみても、元々調理に興味があり、作ることが好きな人にとっては
負担にならない作業でも、苦手な人にとっては「普通の食事の支度も辛いのに、アレルギーに対応できるのかな…」
など、精神的な不安は多いかもしれません。

インターネットの普及で、以前より食物アレルギー対応の食品は手に入りやすくなりましたが、住む地域によっては、送料が高額になったり、配送の対象外なんてこともあります。
食物アレルギーは一時的なものではないので、積もり積もって負担になることも考えられます。
また、周りの食物アレルギーに対する無理解に苦しんでいる人もいるかもしれません。
食物アレルギーの種類、年齢、家族構成、地域、性格…それぞれみんな違います。
その人にとって何が一番負担やストレスになっているかを知り、少しでもQOL生活の質が向上するように手助けするののも栄養士、管理栄養士の大切な役割です。

「こんなこと言ったらダメかな…」「親なんだからこんなこと思ってはいけないかな」など思わずに、困っていること、不安に思うことや負担に感じていることを話してみませんか?
食物アレルギーを持つ方に、安心して食事をしてもらうことももちろん大切ですが、それを支える周りの人の生活も大切です。
少しでも生活の質を保ち、穏やかな日々がおくれますように。

管理栄養士「渡邊こずえ」

食物アレルギーっ子ママで、管理栄養士。
管理栄養士の免許取得後、食品会社・病院・エステティシャンや飲食店など様々な仕事を経験。
現在は、3人の子育てをしながら自身の体験や失敗をもとにイラストやコラムを書いていただいています。
質問などありましたら「お問い合せ」にお気軽にメールをお願いいたします。

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